マスクや風邪薬、解熱剤など、新型コロナをめぐる周辺アイテムの価格が高騰している。投機的な価格の吊り上げ行為が後を立たず、売価が通常価格の数倍になるケースは珍しくない。異常を呈する市場はいつ沈静化するのだろうかーー。
▶常軌を逸した価格高騰
医薬品やマスク等の価格高騰が続いている。1元程度の価格だったN95マスクは5~6元に跳ね上がった。甚だしきは子ども向け経口懸濁液が3,000元以上の高値で販売される事案も見られているという。通常なら1個13.17元程度の製品だ。
▶各地で解熱剤の無料配布
深刻な解熱剤不足を解決するため、いま中国の各地で、解熱剤を住民に無料配布する動きが広まっている。中国メディアの報道をたどるだけでも、すでに山東、河南、広東、江西、重慶等で事例が見られている。
たとえば広東省東莞市の東莞国華は12月20日から市内にあるチェーン店でイブプロフェン錠10万錠の無料提供を行っている。一方、河南省鄭州市では、1人につきイブプロフェン6粒(約1~3日分の投薬量)を22日から26日にかけて無料提供するという。住民は身分証を携えて薬局に出向き、同薬剤を受け取ることができる。
▶2元の解熱剤に熱視線!
こうした趨勢のなかで一躍注目を浴びることになったのが遼寧方大集团傘下の東北製薬で、同社は20錠1組のアセトアミノフェン錠(パラセタモール)を2元で販売している。購入できるのは1人2組までと制限を設けた販売ながら、近年、一切の値上げを行っていないことが好感を呼んでいる。
▶“連花清瘟”がレシピ公開?
イブプロフェンとともに入手が困難になっている「連花清瘟」をめぐる話題もかまびすしい。「小紅書」のあるユーザーが同薬を自宅で作ろうと呼びかけ、材料や配合等をネットで解説すると、一方で、「連花清瘟」が材料の配合等の処方について“レシピ”を公開しているとした投稿もあったという。
これに対し、同薬の製造元である以岭薬業は事実を否定。同薬の特許は同社に属しており、ネットで紹介された処方量や調合プロセス等は実際のものとは異なるとしている。そのため、同社は安全の維持のためにも、新型コロナ対策をめぐる医楽品は必ず国が定めるものを基準とし、もし漢方薬(生薬)を使った治療を試みる場合は、医師の指導のもとに服用するように注意を促している。
▶市場が落ち着くのはいつ?
では、市場秩序が崩れた現在の状況はいつまで続くのか?中国メディアは事情通による話しとして、たとえ莫大な生産力をもつ製造メーカーが増産体制にシフトしたとしても少なくとも10日間を要すると見積もったとしている。
さしあたって4億錠のイブプロフェンの増産を想定し、その製造に必要な医薬品原薬400トンを調達して生産に着手しても通常は1か月かかる。しかも、これには流通、小売りのプロセスにかかる時間は加味されていない。