各国・地域の平均寿命に関わるニュースが相次いでいる。日本では平均寿命などをまとめた「都道府県別生命表」が5年に1度集計されており、2020年の県別長寿ランキングが明らかになった。一方、中国本土では国家衛生健康委員会が昨年7月12日に統計結果を発表している。中国で最長寿の地域はどこだろうか?
▶岡山県が長寿日本一に
厚生労働省が発表した「2020年都道府県別生命表」によると、 2020年の日本人の平均寿命は男性が 81.47 年、女性が87.57年。女性の平均寿命が最も長いのが岡山県で88.29歳で、男性の平均寿命が最も長いのが滋賀県の82.73歳だった。塩分摂取量や喫煙の少なさが長寿につながったと見られている。
長寿県として上位に常連の長野県は82.68歳で2位、3位は奈良県の82.40歳、4位は京都府の82.24歳だった。
なお、女性の平均寿命が2005年までトップだった沖縄県が、今回の調査で16位(87.88歳)に低迷した。男性については43位(80.73歳)で、1位にランクされた1985年以降、大きく後退を続けている。若い世代の平均余命の増加も少なく、厚生労働省は「食生活や生活の変化などの影響を受けている」と指摘しているという(「日経中文網」の報道から)。
▶上海の平均寿命、日本に迫る
中国は生活水準の向上やGDP(GRP)の伸張に伴い、平均寿命でも躍進が見られた。国家衛生健康委員会が2022年7月12日に発表した「2021年中国衛生健康事業発展統計公報」によると、中国居住民の平均寿命は2020年の77.93歳から2021年の78.2歳へと伸びを示した。
2022年10月19日までに判明したのは、中国本土31省のうち14省で2021年の平均寿命が78.2歳(平均値)を超えたことだ。また、チベットを除くすべての省で、平均寿命が世界平均(73.7歳)を上回る結果となった。
さらに、平均寿命が80歳を超える省・直轄市が4か所にものぼった。最も長寿なのは上海の84.11歳で、男女別で見ると女性の平均寿命が86.56歳で、男性が81.76歳だった。そのほか深セン(83.73歳)、杭州(83.63歳)、広州(83.18歳)で平均寿命の長さが目立っている。
なお、一線都市の平均寿命は二線都市のそれより長い傾向にある。一線都市の平均寿命は約83.37歳に達したのに対し、二線都市は79.7歳だった。また、最も平均寿命が短いのは蘭州で74.5歳にとどまった。
▶香港は世界最長寿
香港政府国勢調査統計局が12月29日に発表した「香港人口趨勢 1991-2021」によると、香港行政特区における死亡率は30年来下がり続け、平均寿命が上昇している。
香港の男性の平均寿命は1991年の75.2歳から2021年には83.2歳に、女性の平均寿命は80.7歳から87.9歳に伸張した。飲食や運動習慣、公共衛生政策による影響が指摘されている。
ちなみに15歳以上の香港人の喫煙率は10.2%程度で、喫煙に起因した死亡率も低く保たれている。
▶米国の平均寿命が後退
中国のネットでは、米国の平均寿命が短くなったことが注目された。米国国家衛生統計センターが22日に発表した最新データによると、米国人の平均寿命は2020年に77歳だったのが2021年は76.4歳となり、1996年の水準まで後退したという。男女別では女性が79.3歳、男性は73.5歳となっている。
平均寿命が短くなった背景には新型コロナがある。2021年に米国で死亡した346万人のうち、新型コロナに起因する死亡者は前年より6万人多い約41万6000人にのぼった。心臓病、がんに続く第3の死亡原因となっている。
もっとも、この傾向は米国に限定されたことではない。今年7月に国連が発表した「世界人口展望2022年版」によると、2021年の世界平均寿命は71歳で、2020年より1歳後退、新型コロナが発生前(2019年)より1.8歳短い。