「デルタ株などと比べ、病原性や毒性が低い」とする認識が浸透しているオミクロン株。とはいえ、中国では“ゼロコロナ”からの方向転換に戸惑いを覚える市民は多い。感染急拡大のリスクが懸念されるなか、新型コロナの防疫対策を牽引してきた感染症専門家の鍾南山氏がオミクロン株に対する自己防衛策についてアドバイスを行った。
▶“99%は自然治癒”を想定
「人民網」等の報道によると、感染症専門家の鍾南山氏は12月9日、メディア取材に応じ、オミクロン変異株流行の現状や防疫対策などについて語った。鐘氏は、全国的な範囲で広がったオミクロン変異株は、高い感染力を特徴としながらも、デルタ株と比べて後遺症リスクが低いと指摘。感染者の99%は7〜10日で完治し、感染しても78%の人は長い期間再発のおそれがないとする見解を示した。
▶1月末から2月に感染ピークか
一方、鐘氏は、2023年1月末から2月にかけてオミクロン変異株の感染ピークが訪れる可能性を指摘する。3月初めから上半期にかけては相対的に安定を見るとも予測している。
鐘氏は2023年の春節(旧正月)期間に帰省を控えなければならない事態になる可能性は低いとしている。しかし、重症化を防ぐうえでもワクチン接種を行うのが望ましく、その意義を強調する。
▶ 感染対策の心得
そのほか、ウイルスを過度に恐れるべきではないし、さらに感染したからといって偏見を受けることがあってはならないと鐘氏は見解を示す。大多数の感染者は病院に足を運ぶ必要はないが、在宅での抗原検査を行い、もし発熱が続くようであれば病院を訪れるように留意してほしいとしている。
なお、鐘氏は、ワクチンは一般的な慢性疾患を有する高齢者であっても接種が必要だとする一方、薬の買いだめは必要性がほとんどないとクギをさす。薬の備蓄行為がパニックを引き起こす恐れもあり、漢方薬についても同様のことがいえるとしている。