当公衆号記事「🔗コロナに効く”漢方薬が投機対象に!?まがい物製品も氾濫」でも伝えさせて頂いたが、中国各地で新型コロナウイルス肺炎の防疫措置が適正化されるにつれ、実店舗やオンラインサイトでは連花清瘟やイブプロフェン等が品薄または品切れとなる現象が起きている。バイヤーの矛先は日本や香港の市場にも向かい、薬品価格の吊り上げ行為が顕著だ。
▶価格吊り上げ相次ぐ
「連花清瘟が1箱100元」ーーそんなニュースの見出しが注目されたのは12月6日のことだ。関連報道によると、通常1箱(0.35g*48粒)30元程度の連花清瘟カプセルが薬局で102元で販売されていたという。
実店舗だけでなくオンラインプラットフォームでも価格上昇が見られ、MIDODOO海外旗艦店で販売されていた香港版の連花清瘟カプセルは2箱130元。そのほか、通常価格26.8元のイブプロフェンが北京朝陽区の薬局で38.5元に値上げされていたと報じられている。
▶“在宅防疫セット”428元也!
値上がりしているのは治療薬だけではない。抗原検査キットもまた明らかに作為的な価格のつり上げが相次ぐ。「中国新聞週刊」は、北京市海澱区市場管理監督局からの情報として、ある摂影スタジオが抗原検査キットの代理販売に携わった事例を紹介。通常25元のキットを250元で販売し、当局から30万元の罰金に処されたとしている。
このほか薬局チェーンでは、連花清瘟を含めて14種の薬品をパッケージにし、「防疫セット」と称して販売するケースが見られているという。価格は428元にもなる。
▶不法な値上げに罰金規定
中国の「価格法」や「価格違法行為行政処罰規定」といった法律法規では、価格表示の規定に違反した事業者には是正を命じ、違法に得た所得を没収し、5,000元以下の罰金を科すことが明記されている。
そのほか価格面で詐欺行為があれば50万元が、値上げ情報の捏造、散布や吊り上げ、買い占め等によって商品価格を操作した場合は最高300万元が、それぞれ罰金として科せられる。もし他者と結託して市場価格まで大きく変動させることがあった場合は、500万元の罰金となる。
▶市場監督管理機関も動く
ちなみに上海市場管理監督局がこのほど発表した「新型コロナにかかわる物資と重要な民生商品の価格監督をさらに改善することについての通知」によると、関連する物資の価格秩序の安定を全力で保障していくために、市当局は迅速な調査を進めていくとしている。
医薬品、抗原検査試薬、保護用品という3種のカテゴリーで、価格高騰、買い占め、価格詐欺などの違法行為があればその取り締まりに注力し、迅速かつ厳しい処置を行うとしている。
連花清瘟カプセルの製造メーカーである以嶺薬業は近年、同薬の増産体制を着々と整備してきた。年間レベルの製造ロットは75億粒に達する目処がたち、顆粒タイプは9.9億袋、タブレットタイプのものは21億個の規模が実現できる見込みだという。
一方、イブプロフェン市場の4割を占める主要医薬品メーカーの新華製薬は現在、生産ラインをフル稼働しているという。イブプロフェンのほか、ビタミンCのサプリメントなど市場ニーズがあるものは全力で供給を保障する方針を掲げる。ある薬局チェーン企業のマネージャーは、メーカーによる生産量の拡大に伴い、薬品調達の問題は半月後には解決される見通しを示している。
なお、首都医科大学付属北京天壇医院薬学部の楊莉副主任によれば、無症状感染者が隔離医学観察中に症状が見られない場合は、適度の休憩を維持して、水分を多く摂取するようにアドバイスする。新型コロナウイルスを対象とした薬品を備蓄する意義はあまりない。