台湾エリア、マレーシアで選ばれた「今年の漢字」は「漲(zhàng / zhǎng)」(🔗リンク)だった。物価上昇、インフレは世界各国に共通する最大関心テーマの一つだといってよいだろう。
では、世界で最も生活コストが高い都市はどこだろうか?EIUの「ワールドワイド・コスト・オブ・リビング」と、英国の人材調査会社ECAインターナショナルが発表した「世界主要都市の駐在員生活費ランキング」を見てみよう。
▶EIU:ニューヨークが同率首位
エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)がこのほど発表した「ワールドワイド・コスト・オブ・リビング」は、世界の主要172都市を対象に今年8、9月に行った生活コスト調査のレポートだ。200の製品・サービスについて400余りの個別商品の価格を比較して順位がつけられている。
ウクライナでの戦争やサプライチェーンの混乱の影響によって、過去1年で平均8.1%の物価上昇を見たと言われる。こうしたなかでシンガポールとニューヨークが同スコアでトップにランクされた。シンガポールが過去10年間で8回のトップを記録している一方、ニューヨークは初めての1位獲得だった。
3位には前回1位のテルアビブ(イスラエル)、4位は香港とロサンゼルスが並んだ。一方、ダマスカス(シリア)とトリポリ(リビア)は172都市の中で最も生活費が安い都市となっている。
なお、東京は24位、大阪は33位と大きく順位を落とした一方、中国の6都市のランクは上昇し、上海が上位20都市に付けている。
EIUより一足遅れて、英国のHRコンサルタント会社であるECAインターナショナルも、世界各都市における海外駐在員の生活コストをランキングにして発表している。世界490以上の都市で、食品や衣料品など一般的に購入される消費財やサービスの価格比較が行われている。
7日に発表された最新レポートでは、香港が前回よりひとつ順位を下げた一方、ニューヨークが前年の4位から上昇し、トップに立ったことが目を引く。ニューヨークの住宅賃貸料が高騰したのに対して、香港の住宅賃貸料は需要低迷のあおりで下落を続けたことが順位に反映された。
一方、円安・ドル高の影響を受け、2021年の調査で世界3位だった東京がトップ10圏外(12位)となったが、中国本土の都市も順位を下げている。上海は11位(前回9位)、広州は15位(前回10位)、深センは16位(前回11位)、北京は17位(前回15位)となっており、中国の物価は上昇しているものの、他国の都市の物価上昇率には及ばなかったことが背景にある。
ただ、アジアの主要都市でありながらシンガポールについては、住宅の賃貸コストの上昇が著しかったこともあって順位が4つも上昇、8位にランクされている。